ふ て い き び ん     1182000.9.27

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ひろせ しんじ: 神奈川県藤沢市

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 前の号の続きで沢山書きたいのですが、話が思い付きのままで、詰めてありません。まだまだ詰めの作業が必要なのですが、作業が終わるのを待っていると、結局出せなくなってしまうと思うのです。「詰めていない、途上のものを出してしまえるのは、個人誌の特権だ」と言って、流します。話の語尾を曖昧にしたままの部分が多いのですが、それだけ、考え詰めていないということです。材料として見てください。その後、少しでもまとめるようにします。今回はここまでとして次回を、と思っています。

 先日、友達から良いE-mailをもらって、そこにも書きましたので、それも近々載せたいと思います。そうやって、積み重ねて行けるということです。

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 前の号で、「売春婦の発想」という言葉を使ったら、急に次ぎの言葉がでてきた。久しぶりに書いたことからの広がるものを感じています。その後考えたことを書き足します。

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 「娼婦の視点」の話です。娼婦は自分の快楽の為ではなく、それをするということです。

 僕のセックスの見方は、「もっとも無防備になる、だから、信頼の置ける相手でないとできない。」「喜びを共有するということのために、共同の作業をする。」共動の意識がペアにすること。良い関係になかなか入れないから、関係を作るまで時間をかける。だから、容易に次々と関係を作れることでないので、1つの関係を長続きさせる。継続性が要素になる。そのための社会制度としてのカップルがある。

 こういう僕の前提からすると、娼婦は、僕の前提の代わりに、それらを全部お金に置き換えてしまう。だから、一方がサービスを提供する側で、他方がサービスを要求できる側になる。共同で作るものではない。一方は、どんどん要求できて、困難度が金額に表われるだけになる。他方は、お金の分は提供する。自分が喜ぶことは、計算に入れないところから始まる。労働として提供するのだから、喜びであるかは、第一義ではなく、むしろ義務としての提供がある。苦しいものでもかまわない。対価を得るのだから苦労するのは当たり前となる。それと、時間的に継続性がない。

 継続的な契約の愛人契約等では、擬似的なものが生じてくる。だから、相手を限定することが条件に入る等がある。落籍等は、一人だけを相手にする売春に変わる。その時には時間的に継続性がでる。お妾さんというのはお金だけなの?お金との境界線があいまいになる。

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 2人で作る共同の創造物ではないから、何が出来あがるかについて、2人の間で深められることはない。永続的な関係でもないので、共同で作ったものを発展していくというようなことはない。むしろ、無理をしてでも満たすことになる。契約に入るか否かは選択できても、その先の契約の実行は既定のことになる。

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 相手に対する時、自分を娼婦の視点にすることにより、自分を我慢させる。自己にとっての正義も、自分にとっての理想も問題にならない。この点が、一番の問題。

 相手との関係を、自分で作るものと考えていないということ。2人の共同作業によって出来あがるものと考えないから、それを別のものに変えていくという視点を持てない。全体の入り口のところで合意するか否かだけになる。契約にあたって、細かい点を詰めて、お互いに一番良いものに、という視点ではない。自分は指示されて動く側だから、結果については責任がない。責任がないから、その場で、より良いものにしようとしない。

 相互に要求しあうことにより、歩み寄るということもない。

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 どこまで行っても、行きつくことのない、その場の問題になる。

 むしろ、自分で先の方を共同で作るということをしないことによって、結果に対する責任を回避する。その結果に対する思いというのがない、ということが問題。

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 人間は、思いこみで動く動物だから、思いこみのないところでは、動きを生み出さないことになる。

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 ペアになることのわずらわしさの側だけが言われて、もともと複数で暮らすことによって得る安定 を求めるという点を放棄している。 社会的動物である点。それを別のもので満たせていると言えるのか。テレビ等々、商売人を相手にしたもの等。ここで、また商売人が出てくる。

 犬が主人および序列を考えるのと似ている。社会的動物は、人間の本来的な嗜好ではないのか。それを満たしていない。

 量を満たしていない。満たしていないことについて、本人は不満はないのだろうか。それとも、僕の方が容易に満たし得るとことに居たからの欲求ぼけなのか。

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 ずっと軽くなって、お金でそうすることが「すごく悪い」ことから、「たいして悪くない」ことに変わったという価値観の変化は確実にある。それと、お金でないときでも、思いの重さが変わった。もっと、軽く対応するものになった。

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 普段は洋服を着ている。それを裸になるということで、一つの階段(垣根)がある。その上、身体の中に入るということ。内臓に届くということで、もう一つの階段(垣根)があると思う。

 それらの階段(垣根)が極めて低くなったのでしょう。

 お金とそうでないものの垣根も低くなった。重くなくなったことは悪いことではない、と思う。意味のない禁忌が破られることは良いことだと思う。

 今は、容易にお金のためにする人が増えるという方向に進んでいるのだろうけれど、そのうち、さらに階段が低くなると、お金も沢山もらえないというところに変わって、安定を見るようになるのか。

 苦を売っている、というところから、そんなに苦ではなく売る人に変わったのだろう。簡単に高いお金が手に入るということらしい。割り切れば簡単で大変ではない仕事になるのだろうか。それで、バランスするようになるのだろうか。

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 「僕も自信がない」と思っているのは、娼婦の視点で(僕の場合は、あれこれ要求するお客の側なのだが)相手が(お金と引き換えに)提供するのが当たり前と考えて、共同で作り出すということを中心に置かなくなるということ。具体的に書くと、個々のことで、僕が押切っているということ。文句を言わない限り押切ってしまう、というより、文句を言ってもまだ押切る。押す側と押される側に分かれている。

 押切られる側にあきらめがある。お金の場合は、それを割切っていると言うのだろうけれど。お金が払われる労働と、そうではないものとの差異。お金を取る労働なのに払われていないということもあるけれど。

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 そう言えば、昔は、「抱き合う」という言葉を使っていた。一方だけからの行為ではなくて双方からの行為と考えていた。だから「だきだき」という言葉も使った。「入れる」「入れられる」という言葉は使っていなかった。「はいる」と言う言葉は使っていたと思うけれど。何時から変わってしまったのだろう。

 「入れる」と「はいる」は随分違う言葉だね。「入れる」←→「入れられる」が対で、「はいる」の対は「迎える」だろうか。

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 相手が、共感して開くのを待つということもしない。まさに心も身体も開くのです。待つことも、話を積み重ねることも少なくなったということです。

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 大昔「便所からの開放」という発想をする必要がなかったことは、今でも誇らしく思っている。性と文化の革命、性開放と言いながら、僕自身の性欲の開放に過ぎないのではないか、という意識は持っていた。今は、言う自信がありません。そういうことです。

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 「ふ」19号で書いた、対等者が2人いるよりは、上下があった方が作業能率は上がると言う話。その中に、一方が一方的になし得る(押切る)と言う要素が含まれていたのだろうか。

 今回は、ここまで。

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《HP》

 その気になっているのだけれど、FTPソフトを再インストールしたのが、まだうまく動かなくてUp loadの作業を始められていない。そんなに熱中してやれる程のものでもないし。それでも、E-mailを使い始めてから後の部分は全部Up loadしておきたい。

 もっと、古いものは、デジタルのデータが残っていないので、OCRをかけてデジタルデータにしたいと思っている。わざわざOCRをかける程のものではないでしょ、と言われれば、そう。でも、僕の楽しみでやるのだからね。誰に迷惑かける訳でもないし、と。

 やりたいことは沢山あるのだけれど、いざというと、なかなか始まらない。そんなものだと思う。

 など、

 ひろせ しんじ

☆☆「ふ」は、ひろせしんじの個人誌。好き勝手ことを書いて好き勝手なときに送りますので、受取りたくないと思う人はそう言ってください。☆☆

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